「大阪都構想」に関する住民投票結果「反対多数」はミスリードではないか?
先日、大阪都構想に関する住民投票が行われ、翌日結果が発表された。
その時に、ネットで見た見出しが「大阪住民投票 反対多数 都構想実現せず」である。これを一番最初に見たとき、大敗したのだと受け取った。
その後、たまたま聞いていたラジオから「僅差だった」という情報が流れ、混乱したため、もう一度ネットのニュースに戻り確認したら、
賛成が694,844票
反対が705,585票
の僅差であった。いや、少なくとも自分には僅差に見える。0.8%の差なのだから。
単純に数だけで言うと1万票近く離れているので、それなりに大きい数と取る人もいるかも知れない。しかし、少なくともこれに関して自分が記事を書くことになったとしたら「僅差」と書くだろう。「反対多数」が日本語として間違っている訳ではないが、言葉の印象として、「大きく負けた」と誤解する人も出てくるかも知れない。正しい報道として伝わらない可能性があるからだ。
「反対多数」を使った見出しに、恣意的なものがないか疑ってしまう。
「反対多数」を使っている記事
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150517/k10010082861000.html
朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASH5K0377H5JPTIL01W.html
テレビ朝日
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000050609.html
(「大接戦」と並列)
「僅差」を使っている記事
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG17H4S_X10C15A5MM8000/
北海道新聞
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0134855.html
毎日新聞、BIGLOBEニュースなど
こうして見ると、「反対多数」を使っているメディアと「僅差」を使っているメディアに分かれていることがわかる。「反対多数」は、ミスリードを誘うための見出しとしか思えず、そこには橋下市長に対する各マスコミの感情が見て取れる気がするのは自分だけだろうか。
若年層からは支持を得ていた「大阪都構想」
年代別の出口調査によれば、
20代男性:賛成67.1 20代女性:賛成56.3
30代男性:賛成71.6 30代女性:賛成55.3
40代男性:賛成66.2 40代女性:賛成56.1
50代男性:賛成57.8 50代女性:賛成49.6
60代男性:賛成51.3 60代女性:賛成51.8
70代男性:賛成38.7 70代女性:賛成39.5
(%)
となっており、20代、30代、40代辺りからは支持されていたことがわかる。
こちらは、朝日・ABCの出口調査より。大阪市内60か所の投票所で実施。有効回答は2625人。
http://www.asahi.com/articles/ASH5J7X87H5JPTIL01M.html
こうして数字を見ると、実に惜しかったのだということがわかる。これからを担う若年層からの支持が高く、高齢層からの支持が低かったのに、最終結果は逆なのだから、皮肉なものだ。若年層も、きちんと選挙に足を運んでもらいたい。自分の民意が反映される数少ないチャンスなのだから。
不正投票の疑いもあり
朝日新聞の記事によれば、投票総数が投票人数を地区があったとのこと。市の選管が大阪府警に通報し発覚している。
http://www.asahi.com/articles/ASH5J7X87H5JPTIL01M.html
17日投開票の大阪市の住民投票で、同市西、淀川、鶴見の3区で投じられた票数が、実際に票を投じた人数をそれぞれ上回った。市選管は一部で意図的な不正の可能性もあるとして、大阪府警に通報した。
開票の結果、西区で1票、淀川区で2票、鶴見区で1票、投票総数が投票者総数を上回った。西区と鶴見区のケースは、1人で2票入れた二重投票の疑いがあり、市選管は「警察の捜査に委ねる」としている。淀川区の2票はいずれも不在者投票分で、病院などの施設内で投票され、送付されたとみられる封筒2通に各2票入っていた。何らかのミスの可能性が高いという。
余談だが、上西小百合議員と比較して、このような声も上がっている。
橋下徹さんは最後まで大阪都構想に最後まで尽力を尽くし民意に問い結果民意の反対によって自ら潔く政界引退の道を選んでいるって言うのに上西小百合のバカタレはまだ辞めずに偉そうに議員でいる事だけは断じて許すわけにはいかない。 とっとと辞めろ上西小百合
— Hskw-kzy(猫山治部大輔改め) (@_ossu) 2015, 5月 18
大阪都構想の話ばかりですいません。 橋下さんが、おやめになり。 トークライブなんかやってる上西小百合議員が 残ります。
— かきつばた きよし (@kaki22) 2015, 5月 18
上西小百合議員は、前日にトークショーに出演していた。
内容については、また後日の記事にて。